水洗い・乾燥の後は、雨水の浸入を防ぐため劣化したシーリングの撤去、再打設を行います。
写真:屋根の棟包(金物)は釘浮きを元に収め、シーリング処理。雨水の浸入と釘浮きを予防。
鉄部サビ止め塗装
各部ケレン後清掃し、サビ止め塗料・下塗り塗料を塗装。
鉄部サビ止め塗料:
日本ペイント
1液ハイポンファインデクロ(ホワイト)
(ターペン可溶1液速乾変性エポキシさび止め塗料)
付帯部下塗り塗料:
日本ペイント
ファインパーフェクトシーラー(ホワイト)
(弱溶剤2液高付着浸透形ハイブリッドエポキシシーラー)
サビ止め塗装施工箇所
近年の住宅では、鉄製の建材は少なくなっているものの、未だに多くの箇所が鉄製建材が使われています。
鉄製建材は新品の状態では、表面に腐食を防ぐ防食用の亜鉛加工等が施されていますが、経年によって防食効果が低下し、金属の表面から腐食「錆」が発生します。
そのサビを防ぐ目的として、サビ止め塗装を行います。
※樋・パイプ等、付帯部の下塗りも同時進行。
下塗り・中・上塗りの塗装作業
スレート屋根塗装
下塗りの後、中塗り、上塗り。
下塗り塗料:
アステックペイント
サーモテックシーラー(白)
(弱溶剤形二液変性エポキシ系屋根外壁用遮熱下塗材)
中塗り・上塗り塗料:
アステックペイント
スーパーシャネツサーモF(クレタグレー)
(弱溶剤形二液屋根用遮熱フッ素系上塗材)
塗料の特徴
下塗り塗料:サーモテックシーラー
上塗り塗料:スーパーシャネツサーモF
スレート屋根の塗装は、外部の人造スレート板を保護することを目的としています。
スレート板表面には微細な凹凸があり、そこへ土埃等の汚れが堆積し、藻・苔などが生える事でスレート板表面が物理的に破壊されてしまいます。これらを防ぐ目的で屋根塗装を行います。
今回の塗料、スーパーシャネツサーモFはフッ素樹脂含有の塗料のため、塗膜に汚れが付きにくく、藻・苔の生える要因が最小になるため、塗膜劣化の起きにくい屋根に生まれ変わりました。
更にスレート屋根が普及して数十年、多くのスレート屋根住宅は屋根の色として黒色が使われてきました。
黒は熱を蓄熱するため、夏場の屋根表面温度は80度にもなり手で触れないほど高温になります。
K様邸ではカラーバリエーションの中で最も遮熱性能の高い、クレタグレーで塗装。
夏場の高温下でも手で直接触れるくらい低い温度に生まれ変わり、エアコンの設定温度や風量に変化が生まれ、電気代の節約に期待が出来ます。
付帯部とは屋根・外壁以外の塗装箇所を指します。
付帯部:中・上塗り
鉄部中塗り・上塗り塗料:
日本ペイント
ファインパーフェクトトップ(N90)
(ターペン可溶1液ラジカル制御形ハイブリッド高耐候性塗料)
天井・軒天井の中・上塗り塗料:
アステックペイント
マルチエースⅡ-JY
(弱溶剤形一液内外壁用アクリル系上塗材)
塗装施工箇所
屋根:破風・鼻隠し
樋 :横樋・縦樋・樋持ち・でんでん
鉄部:水切り・換気フード他
窓 :雨戸蛇腹部・出窓霧除け+出窓下天井
天井:バルコニー下天井・軒天井
※本来、工事の進行は付帯部塗装と外壁塗装と、行ったり来たりと進みますが、塗装工事の説明のため、便宜上建物の部位ごとに解説をしています。